路地へ潜り込むと、表通りの音が消えた。 行き止まりの背戸、足元に埋まる瓦の破片、欠けた茶碗。 ひんやり・・・湿った風が追い越していく。 窓枠が湾曲した古いアパート、薄暗い入り口に急な階段。 失われているはずの風景、残されている風景。 切ない寂し…
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