携帯に着信、誰?
『 また、入院したんじゃ 』同じマンションに住む、階下のОさん。
電話の向こう、なんとか聞き取れるくらい弱弱しい声。
3日ほど前から、気になっていた。
嫁さんとは離別の1人暮らし、おまけに兄弟親戚と縁切り。
透析に出かける日なのに、車そのまま。
郵便受け、新聞が溜まってる。
『 救急車で運ばれたけん、なんも持ってきちょらんのやわ 』
部屋のカギを受け取りに病院へ、これで何度目かな。
倒れち動けんのじゃなかろうかと、前回は大騒ぎした。
聞いた病院に到着、受付で事情を話し面会を求める。
当然、コロナ禍だから無理は承知。
『 何度も確認しましたが、その方は入院されていません 』へっ (@_@)
どげしたもんやろか、いろいろ考えながらの帰り道。
ふと思い出した透析先、車を停め電話をかける。
『 どこかに、緊急搬送されたみたい。今は、それくらいしか分からんのよ 』
なんとか捜し当て、受付で手続き。
『 患者さんとのご関係は 』『 赤の他人です 』はっ?
部屋んキーを預かるんだから、怪しまれてんしょうがないわな。
言われたんを用意して2往復、もちろん病院の外でスタッフに手渡し。
仕事を終え帰宅した直後、再び着信。
あれこれ欲しいちゅうもんやから、疲れた体に鞭打って。
Оさん、ワシあんたの女房でんなんでんないんやけどぉ (^^;
乗り掛かった舟、出来る範囲で付き合うわ。
はよ、ようなって元気な姿を見せちょくれ。