お昼寝マンボウの日記

温泉・花たび・お外でランチ、とにかく何でも興味ありのデベソおいさん。日々の、拙い出来事を記録しちょります。

惹湯報告Vol.140 『別府・極パラB級温泉 終章』

お婆ちゃんが、家からヤカンを持って出てきました。
『お母さ〜ん、おっはよーございまーす。何しているんですか?』
『今から湯を沸かすんで、見りゃ分かるじゃろがぇ』
・・・すみません。そうですね、そばに地獄釜もありました。
噴気がブシュブシュと音を立てている様子にうっとり、
細かい雨のような降り注ぐ温泉を体に浴びて、またうっとり。
『お母さん、ココ温泉ですよね。入らせてもらえませんか?』
『汚ねぇし、他所んしには、たまがる風呂でぇ』
『お願いしま〜す』『あんたも変わっちょんなぁ、物好きなしやなぁ』


ドアを開けてビックリ、『カベがおちるので気をつけてください』
なんてうれしい歓迎でしょう。ほったらかしで積重ねてきた歴史を感じます。
仕切りを挟んで浴槽が二つなんて、これもなかなかオシャレですね。
ではでは、いただきましょうか。まずは、かかり湯をば・・『ギャー!』
浸かれば、あまりの熱さに体中がジィ〜ン。動くことができません。
フーンとすえたような酸っぱい臭い、そして刺激的な黒く濁った妖しいお湯。
千草鼠・老緑・素鼠?日本の伝統色でも表現できない不思議な色合いです。
『湯加減はどげかぇ、あんたが入ったき、地獄を絞ったけんな』
突然の乱入なのに、お婆ちゃんの優しい心遣いに感謝いたします。
湯上り後もすえた臭いは下着にもしっかり残り、カミさんの小言が
目に浮かびますが、上手いこと交わさなきゃね。これも自然の贈り物ですから。