お昼寝マンボウの日記

温泉・花たび・お外でランチ、とにかく何でも興味ありのデベソおいさん。日々の、拙い出来事を記録しちょります。

『雷雨』

家内からの緊急電話。上司や同僚にお願いして職場を後にし、
娘が待つ大分県立病院の呼吸器科へ急いだ。
女子サッカー国体選抜の予備戦、沖縄での九州大会。帰ってから息つく間も無く、
高校の部活の合宿。男子に混じってただ一人、同じメニューをこなしてきた。
そんな君に、私は言った。『きっと疲れから反動が来るよ、ちょっと飛ばしすぎ』
それから微熱が続き、風邪と診断されて薬を飲んでいたが咳も止まらないので、
今日総合病院で診察してもらった。私が診察室に娘を迎えに行くと主治医から
呼ばれた。淡々と話す娘の症状に、折からの夕立に雷がすぐ傍へ何度も落ちた。
『胸隔腫瘍、膵臓や腎臓にも転移が認められます』CTのフィルムには悲しいくらい
たくさん肺にも白い腫瘍があった。嘘だろう!他人と誤診していない?
何も考えることが出来ない状態の私に追い討ちが・・・『今すぐ入院です』
主治医の言葉と病魔から逃げるように娘と院外へ出ると、
いつの間にか夕立はあがりまた夏の日差しが戻っていた。
『もうこの時間じゃ、学校に行けないね』
『皆勤賞がだめになっちゃう』
『しょうがないだろう、もう夕方だよ。お腹すかない?』
『パフェが食べたい』私はコーヒーを頼んだ。
『美味しかった』と娘。
何も知らない笑顔が辛かった。