お昼寝マンボウの日記

温泉・花たび・お外でランチ、とにかく何でも興味ありのデベソおいさん。日々の、拙い出来事を記録しちょります。

ラブレター

『記念にぃーくぅだぁさいボタンをひとつ♪』
柏ババら芳恵がせつなく歌い、マンボウがもらったのは、水色の便箋に書かれたお決まりの残酷な一言、
『貴方とはずっとお友達でいたい』
ゲッ! な、なぜ、どうして?!青い空にほうり投げたら、どうにかなるのかい!

なんにしても別れはつらく、けっして逃れられないものですね。ああ現実。なーに感傷に浸っているのかねぇ、お昼ねマンボウは。肌寒くなったこの季節は温泉が一番、さあてと、ひとっ風呂浴びに行くかぁ。

出かけてきた先は『蛇口共同温泉』。実はこの温泉、年内に施設取り壊しが決まっています。今日は湯別れにやってきました。そうです、お湯との別れもあるのです。源泉の枯渇や経営に力尽きての廃業。それらのほかに、いろいろな事情があって施設が閉鎖されてしまいます。

ここにはのどかな田舎の風景が広がり心を癒してくれる、といいたいところなんだけど、大分市内まで通勤範囲の利便の良い土地柄、そしてお決まりの住宅建設ラッシュ!建設会社の資材置き場に、申し訳程度にブロックで仮設された従業員専用の共同温泉、やわらかい茶褐色のお湯は少々温め、それが住宅用地として消えようとしています。残念ですがどうしようもありません。

今では家庭にお風呂があるのはあたりまえで、一昔前のご近所のもらい風呂や、近くの銭湯に通ったことなど、ほんのちょっと前のことなのに、記憶の中にはぼんやりとしか残っていません。あんなこんなで今、利用される人が少なくなってしまった共同温泉も、時代のはざまのなかに埋没しようとしています。

また一つ、湯別れです。せめて体に浴びて、記憶の中に残像を留めることが、お昼ねマンボウから大地に送る、ラブレターです。