お昼寝マンボウの日記

温泉・花たび・お外でランチ、とにかく何でも興味ありのデベソおいさん。日々の、拙い出来事を記録しちょります。

惹湯報告Vol.148 『荘園山 ご縁寺』

『あのぉ、こちらに温泉があると聞いてきたのですが・・』
お若いご住職は、ちょっと困った顔をして言葉を捜しています。
『信者さんには提供していますが、一般の方はご遠慮いただいています』
『充分承知しております。でも、そこをなんとかよしなに・・』
『ご本堂の湯船はお湯が溜まっていないので、私共の家でよければ・・』
キャー、そちらも、うれしいなー♪


ご母堂さまにご挨拶を申し上げ、静々と浴室に向かいました。
清潔な浴室です。湯船の縁がこがね色にコーティングされた小振りな浴槽に、
閉めることがないバルブから硫酸塩泉が惜しげもなく注がれています。
『あのぉ、お参りの作法を教えいただけますか?』
湯上り後、ご住職にお聞きしました。
『それは皆様のお気持ちです、お線香は何本でも構いませんよ』
お賽銭を供え線香に火をつけると、今風のオシャレな匂いがしました。
所作、物腰、言葉の抑揚、どれひとつを取ってもご住職の世界です。
 『自然は万物の母体であり、命の源です。自然はあまりにも大きく、
  その恵みすら忘れがちになります。日常生活の中で自然に感謝する心
  それは自らの幸福への祈りなのです』
いただいた和手ぬぐいに、忘れてはならない教えがしたためられていました。

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