お昼寝マンボウの日記

温泉・花たび・お外でランチ、とにかく何でも興味ありのデベソおいさん。日々の、拙い出来事を記録しちょります。

一日一湯Vol.51『田の湯温泉』

ここへ来るたびに、あの日の事を思い出す。
素朴でのどかな共同温泉、半地下にとどく灯りは薄暗かった。
小判形の浴槽に身を沈めると、突然『ドォーン』と音がして、
見上げた先の青いペンキが剥げた木枠窓が揺れた。
春雷はどこか遠慮がちで控えめらしいけど
凄い轟音に同浴のじいちゃん達『おーとろしいのぉ』と連発。
『はよ上がらな、すぐ本降りになるで。雹も降るんかな?』


平成11年建替えられた今、浴室へ降りる階段は無くなり
脱衣所とほぼ同じ高さになってしまった。
小さく折り畳みしまいこんでいた記憶を、時折ゴボッゴボッと
湧き上がるやや熱めの黄金色のお湯が蘇らせてくれた。
あと数日でもう2月、そして4日は立春
何時の間にか、静かに密やかにお湯も時間も流れていた