お昼寝マンボウの日記

温泉・花たび・お外でランチ、とにかく何でも興味ありのデベソおいさん。日々の、拙い出来事を記録しちょります。

Vol.71 『春本食堂』

『昔は製麺所なんかなかったけん、うどんを毎日朝から100食以上打ったなー』
『それを関西汽船に運ぶんが日課、こん辺りも店や旅館がよおけ並んじょったんで』
先代が高齢になり、やむなく仕事を止め食堂を継いだそうです。
今は営業していない玄関先に腰を据えての思い出話、でもずっと節目がちでした。
船が着く度に大勢の観光客で賑わったとか、今は空き家が多く当時の面影はありません。
お話をお聞きしていると、どうも私の大先輩?『ああ、西鉄の稲尾な、ワシより1級上』
お気楽な後輩は気になった事を訊ねます。『お父さんも、あん共同に入りよんの?』
『やっと5軒で維持しちょんけど、修繕やらなんやら大変や』


『ジイちゃん、行ってきまーす』 後ろで、かわいい声がしました。
『お孫さんですか?』『今から、スイミングスクール』
『息子夫婦ん家は別にあるけど、毎日ワシん所へ来てから通うんや』
この時初めて、穏やかな顔を見せてくれました。