目の前に防波堤、海は見えない。
用も縁もありゃせんのに、つい立ち寄ってしまう亀川漁港。
係船柱に繋がれた漁船ゆらゆら、ロープの軋む音。
じい様ご一行、のんびり釣り糸垂らす桟橋。
おこぼれ狙いの、アオサギやカモメ君。
こころ和む、おだやかな光景。
駐車場にびっしりひじき、今が最盛期。
こちらじゃお母さん、なんやらゴソゴソ。
『 こんちわ〜、なんしよんの? 』
『 おりょ、ニィーナじゃん 』
『 さっき、豊岡ん沖で採って来たばかりなんよ 』
売り物じゃなく、ご自宅用だとか。
厚かましいけど、じわっとお願いしちみた。
『 よかったら、ちぃーっと分けちくれん? 』(^^;;
ニナ貝 : 主な産地は千葉や静岡、そして大分県。
地域によっていろんな呼び方あるらしいが、ワシらは " ニィーナ "
『 アンタな、海水も汲んじ帰りよえ 』
ニィーナが住んでいた同じ別府湾の水、積んでたウォーターボトルに詰める。
『 食べるんは、一晩浸して砂抜きするんで 』
海の幸、晩酌でいただきます。
お母さん、ありがとうございました。