お昼寝マンボウの日記

温泉・花たび・お外でランチ、とにかく何でも興味ありのデベソおいさん。日々の、拙い出来事を記録しちょります。

惹湯(hitou)報告Vol.23

湯温は低く、使用する時だけコンプレッサーのスイッチをいれて
温泉を引き上げる。そうすればいくらかは暖かいお湯が出るそうだけれど、
一緒に水も混じるとのお話だったので、私はそれを丁寧にお断りした。
入った途端、冷たさで体全身に鳥肌が立つ。湯船は温泉成分で
鉄錆色に薄くコーティングされ、小さく尖った堆積物が体に触れた。


この町は、この辺りだけでも秋葉・瀧見・柳・月見・大野・ふじ湯、
そして浜脇高等温泉など多くの共同温泉たちが消えてしまった今、
ある炭鉱主の所有であったこの温泉施設は、奇跡のように生き残ってここにいる。
入り口から地下へ5m、見上げれば白い朝日がまぶしく差し込む湯船は
3室・3泓もあり、昔の栄華が偲ばれる。会えて本当によかった。


会えたことに心から感謝します、ありがとう。君はこの町の歴史財産です。