お昼寝マンボウの日記

温泉・花たび・お外でランチ、とにかく何でも興味ありのデベソおいさん。日々の、拙い出来事を記録しちょります。

『梅雨のあとさき』

町をあるいていると、ある1軒のお宅から誘われました。私を見てちょうだ〜い!てね。
そのお宅、間口の引き戸は半分以上カーテンで覆われ薄暗くて中がよくわかりません。
それでも何でしょう?おいでおいでと、誘われたのです。そんな気がしたので
思わず足を止め、ガラス窓に近寄るとその向こうに鮮やかな彩りが見えました。
なんと壁1面、絵手紙です。どなたが描かれたのでしょう。思わず声をかけました。
『こんにちは〜』・・しばらくして返事があり、70過ぎのお婆ちゃまが出てきました。
『絵手紙を拝見したいのですが?』カーテンを開け放ち電気を点けると、驚いたことに
ほかの壁も全部、絵手紙で埋め尽くされています。厚かましくも座敷に上がりこみ
お婆ちゃまの絵手紙にかける情熱を、時間も忘れて聞き入ってしまいました。
お昼御飯の煮物が気になったのか台所の火を一旦止めて、まだまだお話が続きます。
その間中、彼女の想いが詰まった絵手紙たちが優しく微笑んで私を見ていました。


町をいつもと違う速度で歩いていると、また違った表情を見せてくれます。
操お婆ちゃん、いつまでも素敵な絵手紙を描いてくださいね。
『あたし、今スランプなの〜』なんて言わずに、どうぞお願いします。