お昼寝マンボウの日記

温泉・花たび・お外でランチ、とにかく何でも興味ありのデベソおいさん。日々の、拙い出来事を記録しちょります。

『 九重九湯無料開放 』

えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた。 ( 中略 )
何かが私を居堪らずさせるのだ。それで始終私は街から街を浮浪し続けていた。
何故だかその頃私は見すぼらしくて美しいものに強くひきつけられたのを覚えている。
風景にしても壊れかかった街だとか、その街にしてもよそよそしい表通りよりもどこか親しみのある、
汚い洗濯物が干してあったりがらくたが転がしてあったりむさくるしい部屋が覗いていたりする
裏通りが好きであった。雨や風が蝕んでやがて土に帰ってしまう、と言ったような趣きのある街で、
土塀が崩れていたり家並が傾きかかっていたり・・・。勢いのいいのは植物だけで、
時とするとびっくりさせるような向日葵があったりカンナが咲いていたりする。
                         ( 梶井基次郎著 檸檬の冒頭より、無理やり抜粋 )


久しぶりにつっち殿の日記を覗けば、九重九湯無料開放に出かけたそうな。
ああ、高原はすでに秋。そして、あっちやこっちや微泡つきも楽しまれたとか。
おまけに薬師様のお湯までいただけたとは、うらまやしい。( こんちくしょう! )
酔った手で開いた県地図、都度書き込みし飽きるほど眺めたページ24が色あせている。
『 地区民以外入浴お断り 』 この辺りの共同温泉は全部で11ヶ所。
一人行乞、貰い湯した日々が・・・懐かしい。
最後に残された宿題は写真だけ許可の日立温泉、ぼちぼち・・・片付けなければ。