仕事前、いつもの河原。
車を停めると、か細い鳴き声『 ニャ〜ン 』
ポコちゃん、おはよう。
珍しいね、滅多に鳴かん君がどうしたの?
いつの間にか、段ボールの簡易小屋と入り口にビニール傘。
こっち来んでいいっちゃ『 そこ、居っちょきよ 』
そげ言うてん、雨が降りよんのにしゃっちゃ寄っち来よん。
( 方言解説 : しゃっちゃ・しゃっち = 無理して・わざわざ )
出会って4年、最初はワシを遠巻きに見てるだけ。
そりゃそうじゃ、エサもやらんし世話もせん
毎日顔を合わせ安全パイち思ったのか、だんだん距離を近づけてくれるように。
今は、毛づくろいのおねだりベッタリ。
『 ボチボチ、時間じゃわ 』
『 なんなおいさん、もう行くんかえ 』
そげん目で見らんじょくれ、辛くなるやん。
ワシも " いのちき " せな。
働かな暮らしていけん、ソコんとこ分かっちょくれ。
『 はよ、お家に戻りよ。濡れたら、風邪ひくで 』